お久しぶりです

atomoro2008-02-13

こんばんは。しばらく日記をサボってました。そろそろ本線復帰です。
院でのレポート提出もすべて終了し、ようやく時間ができました。あと、H大学解析セミナーがいよいよ一週間後に迫っていることもあり、そちらの準備が本格化してきました。勉強面については今日は微分幾何学を少し勉強していました。主に、Frenet frameとその周辺をやっていました。捩率という幾何学的な量がありますがその幾何学的意味がなんとなくイメージがつかめてきた感じです。あと、オレの研究テーマであるWillmore flowは$V=\Delta_{\Gamma}H+2H(H^2-k)$(ここで、$V$は法速度、$H$は平均曲率、$K$はガウス曲率、$\Delta_{\Gamma}$はLaplace-Beltrami作用素)なのですが、ここで$H^2-K$という項がありますよね。空間曲面の場合、臍点と呼ばれる曲面上の点があります。ここで臍点であるとは、二つの主曲率が等しいような点です。そこでは、どの方向も主方向となって特別な方向が存在しなくなります。つまりすべての方向が同じ曲がり具合であるというような点です。すると平均曲率$H=\frac{1}{2}(\kappa_1+\kappa_2)$でガウス曲率は$K=\kappa_1\kappa_2$なので臍点では$\kappa_1=\kappa_2$なので$H^2-K=0$となります。空間内の球面では各点で曲率は一定なので当然$H^2-K=0$となります。要するにWillmore flowの$2H(H^2-K)$という項は幾何学的な強い性質を表している項であることが分かります。初期曲面が球面に非常に近い($C^{\infty}$ぐらいの位相で)のであればWillmore flowで曲面を動かしていくと、指数関数的に球面に近づいていくという命題がありますがその理由がこの$2H(H^2-K)$という項にあるのだなというのが”ようやく”分かってきた感じです。
今後の目標として今の微分幾何学の勉強をもっと続けます。曲面の方程式を勉強しているとやはりいたるところ微分幾何的な考え方が必要になります。微分幾何をよく勉強することで曲面論の議論がよりスムーズに頭に入ってくると思います。それに面白いし。
ところで「捩率」、「臍点」てどうやって読むか分かりますか?分かった人は書き込んでみてくれ!